
【ゲーム開発】何故SwitchやSwitch 2で開発する理由
他のインディーゲーム開発者と話す際、何故Steamやウェブ、スマホではなく Nintendo SwitchやSwitch 2向けにゲームを作るのかとよく聞かれます。
理由は幾つかあり、実はとてもシンプルです。
1. 任天堂ゲーム機への慣れ
あたしはテクノロジー関連のブログを運営し、PCやウェブで多くのオープンソースソフトウェアを開発してきた事が知られています。
あんま知られていないのは、2013年6月から任天堂コンソールの認定サードパーティーゲーム開発者であり、1996年から任天堂ゲーム機で保母独占的に遊び、最近になってPCでも遊び始めた事です。
詰り、あたしが作りたいゲームのタイプは任天堂ゲーマーのオーディエンスによく合い、任天堂のゲームの様なプレイ感覚のゲームを作るのは簡単で、PCやスマホ、PlayStationのゲームの様な物を作るのは難しいのです。
あたしが合法的にSDKアクセスを持っていた最も古いプラットフォームはNintendo DSでしたが、2013年に商用製品をリリースするのは非現実的だったので、プロトタイプのみで何もリリースしませんでした。
然し、2つのNintendo 3DS専用とWii U専用ゲームをリリースしました。
後は2016年から2018年にかけてキャンセルされたゲームで使われたNintendoWareフレームワークをNintendo 3DSで試していました。
又、昨年はNintendo Switch向けのゲーム開発を再学習し、NintendoSDKとNVNを使ってゲームを作る方法を学び、複数のアイデアをプロトタイプ化した後、最終的なコンセプトに落ち着きました。
その為、あたしは任天堂ゲーム機の開発キットに既に慣れています。
2. 敬意を持った関係
2013年にサードパーティー開発者になってから、PlayStationとMicrosoftの開発キットにも応募しました。
ソニーはPSVitaとPS4へのアクセスを許可しましたが、PS5は許可されませんでした。
Microsoftはあたしの申請を承認しましたが、GDDを提案するまでアクセスを拒否しました。
この3社の中で、任天堂はインディーゲーム開発者に対して最も敬意を持って接し、必要な分野でサポートを提供する意欲が最も高いです。
又、愚かな質問をしても最も我慢強く対応してくれます。
3. 明確なハードウェア要件
PC、ウェブブラウザ、スマホで開発する場合、ゲームが自分では動いても他の人では動かないリスクが常にあり、様々な世代の様々なハードウェア構成で徹底的にテストする必要があります。
GPUではNvidia、AMD、Intel、CPUではIntel、AMD、ARM、OSの互換性ではWindows、macOS、Linux、必要なランタイムライブラリ(OpenGL、Vulkan、DirectX)が全てインストールされているか、ライブラリファイルのコピーを忘れた為にバイナリが実行されないリスク、権限の設定方法を知らない事等を考慮する必要があります。
一方、ゲーム機では、通常1つか2つの主要プラットフォーム(例えば、SwitchとSwitch有機ELモデル、PS5とPS5 Pro、3DSとNew 3DSなど)をテストすればよく、ゲーム機を所有する全員で動作する事が保証されます。
プラットフォームホルダーはテストキットを提供します。
これは通常のゲーム機と同じ外観とハードウェアを持ち、ソフトウェアのみが少し異なるOSで動作する為、開発ビルドのみが実行可能で、通常のゲーム機では実行出来ません。
4. AIスロップへの耐性と優れたドキュメント
Switch、PS5、Xboxの3つのゲーム機は全てNDAで厳重に保護されている為、ChatGPTにコンソールゲームを作ってもらう事は出来ません。
又、頼れるオンラインコミュニティも存在しません。
その為、適切なドキュメントが非常に重要であり、任天堂は優れたドキュメントとサンプルデモを提供し、SDKの変更に合わせて更新されます。
但し、3つのゲーム機全てでUnityとUnrealが利用可能で、ゲーム機固有の機能を除けばコミュニティサポートに頼る事が出来ます。
誰かが最初のゲームでUnityやUnrealを使うのは構いませんが、長期的には、提供されたツール(PCではVulkan、SwitchではNintendoSDK + NVN等)を使って独自のゲームエンジンを作る方法を学ぶべきだと強く思います。
5. 品質管理
ゲームを公開する前に、Lotcheckを通過する必要があります。
Xboxで必要かどうかは分かりませんが、任天堂とPlayStationの両方でこれが要求されます。
最終ROMが全てのルールに準拠し、品質が良ければ通過するのはそれ程難しくありません。
但し、Wii Uと3DSでリリースした際、このプロセスで最も価値があったのは建設的なフィードバックでした。
例えば、Wii Uのゲームでスコア画面が表示された時、数字しか見えず、その数字が何を意味するのか不明だと指摘され、スコア画面にラベルを追加してその意味を明確にしました。
勿論、彼らが全てのバグを見つけて報告する様なQAテストをするわけではありませんが、基本的なフィードバックで冴え非常に価値があります。
サードパーティー開発者になる最適な時期?
それはゲーム機の現在の状況によります。
任天堂はゲーム機の売上が悪い時、インディー開発者にずっとオープンです。
あたしが登録した時、3DSは苦戦し、Wii Uは完全に失敗していたので、彼らはあたしを歓迎してくれました。
然し、Switchが非常に売れている今、彼らは誰を受け入れるかについてずっと厳しくなっています。
ソニーはその正反対で、ゲーム機が好調な時は非常に歓迎しますが、ゲーム機が苦戦したり失敗したりする時は厳しくなります。
PS4は非常に好調だったので申請は簡単でしたが、PS5は失敗している為、今は遥かに厳しいです。
ある意味、2010年代の初頭から中盤は、ゲーム機でのゲーム開発者になる為の黄金時代でした。
上記の様な利点があるにも関わらず、何故新しいゲーム開発者が今、Steamやスマホに拘るのか理解出来ます。
どのプラットフォームのゲーム開発者になるにも最適な時期は、業界が崩壊しているタイミングだと付け加えておきます。
詳細はこの記事で説明しました。
以上